フィルム写真びより

北海道旭川市を拠点に活動しているフォトグラファーNoriのブログです

プリクラ証明写真はやめといた方がいいかもよ!

皆さん、証明写真ってどこで撮ってますか?

主に写真スタジオやプリントショップ、無人の証明写真ボックスなどいろいろありますが、最近若い人がよく利用しているものがあります。

それは、「プリクラ証明」。

え?プリクラで証明写真?と思う方もいらっしゃると思いますが、本当なんです。プリクラで証明写真が撮れるんです。

もちろん全てのプリクラ機で撮れる訳ではなく、そういったモード(?)が付いている機械であれば撮影することができます。

ただ早いですが、先に私自身の意見を述べます。


「マジで無い」


私はプリクラ証明写真には断固否定派です。
というか、カメラマンやっててプリクラ証明肯定派がいたらそれはそれでびっくりしますけどね。

なぜ否定するのかを今から説明します。



理由はただ1つ、

「異常な加工写真」

だからです。ただこれだけ。

プリクラ証明は従来のプリクラに比べて加工が抑えられていますが、それでもプロから見たらハッキリ言って異常です。

しかし、プリクラ証明が容認されいるのも事実です。
バイトの履歴書とかであれば、全然使えるみたいです。

ぶっちゃけ、その写真を使う先がプリクラ証明を容認していれば全然いいんですよ。
ただ、大人は見抜けます。


まだプリクラ証明が出始めでそこまで世間に周知されていなかった頃、当時勤めていたスタジオに一通の履歴書が届きました。
バイトの面接希望の女の子だったのですが、上司がその履歴書を私のところに持って来て、「どう思う?この子?」と尋ねてきました。

履歴書って自然なもので、見る側はまず写真を見ちゃうんですよね。

そしてその写真の不自然さに引っかかりました。
「ん?なんか写真変じゃないです?フォトショって感じでもないんだけど....もしかして?」

上司は「そう!これが今噂のプリクラ証明だよ!初めて実物見たー!」と興奮していました。

私たち男性陣は一際感動してましたが、同僚のギャルに見せたら一発で「あ、これプリじゃん、やば」と言ってました。さすがです。

そう、我々はカメラマンやヘアメイクなど一応写真のプロなんです。今まで何万人という方々の証明写真を撮って来た私たちは、その存在を知らなくても、変だということに気づきます。


そしていざ面接。

上司が「この写真はどこで撮ったの?」とイジワルな質問をしたみたいで、それに対する答えが

「街の証明写真ボックスです」と返ってきたそうです。

いやギリギリ嘘ではないけど!プリントクラブっていくボックスだけど!

しかしその後の話で、観念してプリクラで撮ったと言ったらしいです。もはや取り調べ。


もちろんそれが全ての原因ではありませんが、その後の話だと、残念ながらその子は不採用となりました。



会社によって、社員なのかバイトなのかにもよっていろんな採用基準があるからなんとも言えませんが、

確かに第一印象はすごく大事です!
履歴書が届くと、学歴や職歴などよりも先に、名前と写真を見ます。
そこで印象が悪かったら、スタート時点でマイナスがつきます。
場所によっては書類選考で平気で落ちます。


ただ!

ただ!

少なくとも我々は、美人だとか可愛いかどうかなんて見てません。
逆に写真のプロとして、清潔感があり、明るそうなのかどうか、希望に満ちているのかなどを見ます。
そして履歴書用写真を実際撮影するときも、凛々しく、明るく、清潔感があるように見えるよう心がけて撮影しています。


そしてプリクラ証明では、公的機関は通りません。

理由は最初に述べた「異常な加工」です。

基本的に公的機関で使用する証明写真は加工は厳禁です。特にパスポート用はここ数年で更に厳しくなっています。

そして公的機関で弾かれるということは、市役所等の人たちもそれを簡単に見抜いているということです。


正直今の所、プリクラ証明はリスクの方が多く感じています。
それなら、フォトショップ加工のオプションがある写真屋さんで撮ってもらうのが1番です。数は少ないですが、やってるところもあるみたいです。


一応プロの端くれから一言お伝えすると、


証明写真は加工しないほうがいい!


以上!